11月23~25日の3日間、神戸コンベンションセンターで開催されました「第28回日本医療薬学会年会」において 
サン薬局天理東店 西垣 賢 が
「SGLT-2阻害薬が2型糖尿病患者の肝機能に与える影響(Fib4-indexを用いた検討)」の演題で口頭発表を行いました。

近年、肥満や糖尿病に伴ういわゆる「メタボ肝がん」が増加傾向にあるといわれています。
今までの肝がんの原因は、B型肝炎・C型肝炎といった肝炎ウイルスによるものや、アルコールの過剰摂取が大半を占めていましたが、近年、飲酒しない脂肪肝(非アルコール性脂肪肝疾患)から炎症や線維化を起こし、肝硬変や肝がんへと進行するケースが注目されています。

今回の発表では、肝線維化の進展を予測できるといわれる「Fib4-index」を使って、SGLT-2阻害薬を服用した2型糖尿病患者さんの肝機能に与える影響について検討しました。
今回の調査結果からは、Fib4-indexが高い(肝線維化が進行していると考えられる)群に比較して、Fib4-index値が低い(肝線維化が軽度と考えられる)群では、SGLT-2阻害薬による肝機能改善効果が期待される可能性が示唆されました。
つまり、早期に治療するほど効果が期待できるかもしれません。

当社では、本年7月1日~8月31日にかけて、サン薬局全店で肝炎検査の普及・啓発活動「肝炎受診促進キャンペーン」を実施いたしました。
本キャンペーンでは、肝炎ウイルス検査の受検率を上げて、早期発見・早期治療に結びつけることを主な目的として取り組んで参りましたが、今後は、ますます増加が懸念される「メタボ肝がん」についても、疾患の普及・啓発活動を行って早期発見・早期治療に貢献していきたいと考えております。